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EU/省エネで付加価値税の軽減税率検討
 2008年3月25日付け、日本経済新聞によれば、EUでは「環境減税」として省エネルギー型の家電製品や照明器具や省エネ対応の住宅改修や断熱性の高い建築資材について、付加価値税 (VAT) の税率を軽減する法案を、6月にも各国に提示し、協議していくことが報じられた。足並みそろえて、積極的に付加価値税率の軽減が図られようとしていることは、注目される。全文は次のとおり。

EU「環境減税」協議へ 省エネ製品付加価値税を軽減
家庭で温暖化対策 6月にも各国に法案呈示
 欧州連合 (EU) は家庭やオフイスの温暖化対策を促す「環境減税」の導入を進める。省エネルギー型の商品やサービスに課す付加価値税 (VAT) を通常より軽減する方針で、今夏をメドに具体策の協議に入る。議論を主導するイギリス・フランスは現状では、20%前後の税率を7%前後に引き下げるよう求めている。温暖化ガス排出量の約6割を占める電力などのエネルギー消費を抑えるのが狙いだ。
 「環境減税」は、英仏がEUに導入を求めており、欧州委員会は6月にも付加価値税の税率軽減を定めた法案を加盟国に示す。ブラウン英首相は、温暖化対策を進めるには「(消費行動を変える) 税制優遇が強力な手段になる」と訴えている。
 通常の商品やサービスに対するEUの付加価値税は「15%以上」と規定され、20%前後に税率を設定している場合が多い。英仏は省エネ型の商品に食品並の軽減税率 (規定は「5%以上」) を適用するようEUに求めていた。食品への適用税率は現状7%前後。EUは省エネ対応型の電化製品、断熱性の高い建築材などを税率軽減の対象に想定している。
 例えば、欧州の一般家庭ではエネルギー消費量の大半が熱に変わる白熱電球の利用が多い。環境減税で電球型蛍光灯などの購入価格が下がれば、消費者の利用も増えると期待されている。欧州環境機関のまとめによれば、家庭やビルでのエネルギー消費に伴う温暖化ガスの排出はEU全体の59%を占め、交通運輸の21%などを大きく上回る。
 EU各国は、環境減税の検討に着手することで合意済み。ただ各国の税収が減少する恐れがあるうえ、減税による省エネ型製品の消費促進効果が不透明との指摘も出ており、早期に導入が決まるかどうかは微妙だ。EUの税制改正には加盟国の全会一致による承認が必要で、付加価値税の軽減幅や品目を巡る調整が難航する可能性がある。
(EUが想定する「環境減税」の対象例)
・省電力型の家電製品 (冷蔵庫や食洗機など)
・省電力型の照明器具 (電球型の蛍光灯など)
・省エネ対応の住宅改修
・断熱性の高い建築資材
EUの付加価値税
 日本の消費税にあたる間接税で、頭文字を取ってVATと呼ばれる。EUが最低税率を15%に定め、加盟国がこれを下限にそれぞれ税率を決める仕組み。英国は17.5%、独は19%、デンマークは25%にそれぞれ設定するなど、各国で開きがある。市民生活にかかわる商品やサービスでは原則5%までの税率引き下げを加盟国に認めている。税率軽減の対象は、食品や医薬品、書籍・新聞、映画の入場料など。
(2008年3月25日 (火) 日本経済新聞 ブリュッセル 下田敏記者)
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