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住団連にて井堀東大教授が消費税で講演
 社団法人住宅生産団体連合会において、2010年4月7日、井堀利宏東京大学大学院経済学研究科教授が「消費税を考える;財政再建の課題」と題し講演を行った。その中で、住宅に係る消費税は、取得時に負担するのではなく保有時に消費とみなして課税されるべきと、言及されました。
 また、質疑応答では、住宅消費税の税率は引き上げないという特例を考えるべきという意見、段階的に他の消費税と同じく1%づつ上げて10%になるまで住宅消費税について何も手を打たれないようだと困るという意見がだされました。
 なお、内容の骨子は次のとおり。

<井堀利宏教授の話の抜粋>
 我が国財政の危機的状況を踏まえ、財政健全化は避けて通れず、必要な税収を確保するという量的な税制改革は不可欠であり、先延ばしできない状況である。必要な財政赤字縮小幅は、2009年プライマリーバランスが対GDP比で8%の赤字であり、金利・成長率を考慮すれば、11%から12%の財政収支の改善が必要となる。
 景気回復による自然増収と歳出削減努力で5% (対GDP比) の改善を見込むとしても、なお不足する引き締め幅は、5% (対GDP比) がさしあたっての目処といえる。消費税に換算すると、GDP比で1% (5兆円) の税収を確保するのに消費税率2%相当分に対応し、GDP比5%の税収増を図るには消費税率の10%幅の引き上げが必要となる。
 税制改革の私案として、次の3点をあげたい。
  1. 消費税率を景気動向とは独立に、段階的に引き上げる。毎年1%づつ10年間で15%まで引き上げる。
  2. 住民税の均等割りを大幅に引き上げる。例えば、5000円を50000円に。
  3. 所得税の人的控除を、本人控除と子供の扶養控除に限定し、給付付税額控除に移行する。
 消費税の見直しとしては、金融資産相続を消費行為とみなし消費税の課税対象とし、「遺産税」として低率で課税する。その代わりに、住宅など耐久消費財への消費課税を見直すことで、実物資産形成への促進効果を図る。
 住宅は、購入時には「投資」扱いで非課税とし、保有時に「消費行為」とみなして課税すべきだろう。固定資産税を増税してその一部を住宅保有への消費課税とみなすことも、一つの考えである。その場合、消費税としては非課税扱いとする。

(参考;我が国の財政事情)
フロー (平成22年度) ストック (平成22年度末) (対GDP比)
公債依存度 48.0% 公債残高 (普通国債残高) 637兆円
(134%)
一般会計プライマリーバランス ▲23.7兆円 国及び地方の長期債務残高 862兆円(181%)

(参考:税収確保と消費税率)
消費税率に換算すると
  • GDP 500兆円
  • 我が国の消費 300兆円
  • 消費税収 12.5兆円
  • 税率 5%
  • 1%で2.5兆円
  • GDP比で1%(5兆円)の税収を確保するには、消費税率2%相当分に対応する
  • GDP比5%の税収増=消費税率10%幅の引き上げ

(ご参考)
☆東京大学大学院経済学研究科井堀利宏教授のご意見が、2010.3.8日本経済新聞「経済教室;消費増税を考える1」に掲載されております。
掲載記事のポイントは以下の通り。

先送りは将来に重いツケ
無駄削減の余地少なく
高いハードル突破、今こそ
(ポイント)
  • 民主党政権の政策遂行、財政再建が大前提
  • 広く薄い課税で財源確保、再分配は給付で
  • 税収の使い道や納税者番号導入、議論急げ
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