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消費税率引き上げと新たな経済対策の策定を決定(閣議)
 政府は、10月1日閣議にて、来年、2014年4月からの消費税率を5%から8%に引き上げることを確認した。1997年4月に3%から5%へ引き上げて以来の17年ぶりの改定です。安部総理の「私は、国の信認を維持し、持続可能な社会保障制度を次の世代にしっかりと引き渡していくため、来年度から国と地方合わせた消費税率を5%から8%に引き上げる判断をした」との表明を受けたものです。住宅については、負担軽減としてローン減税の拡充と住まい給付金の創設が決定されています。
 午後6時からの総理の記者会見は次のとおりです。
 
(安部総理の記者会見冒頭発言 2013年10月1日)
 半世紀ほど前の本日、10月1日、東海道新幹線は開業しました。そして、その10日後、東京オリンピックが開会されました。頑張れる人は報われる。皆がそう信じていた時代です。その少し前、国民皆保険、皆年金が実現しました。今に続く世界に冠たる社会保障制度の礎が築かれた時代であります。それから半世紀、日本経済は、オイルショック、バブル、バブルの崩壊を経験し、そして、15年以上続いた長い長いデフレを経験しました。この間、国民所得は大きく減ってしまいました。こうした中、毎年、ふえゆく社会保障費をどう賄うか、それが大きな課題となっています。同時に、デフレを脱却をし、再び成長軌道を取り戻すことなしには、将来に向けた真に安定した社会保障制度はつくれません。半世紀前のこの日のように、我が国経済が再び希望と活力,成長への自信を取り戻す。そして、国の信認を維持し、社会保障制度を次世代にしっかりと引き渡す。これらを同時に進めていくこと、これが私の内閣に与えられた責任であります。
 本日、私は、消費税率を法律で定められたとおり、現行の5%から8%に3%引き上げる決断をいたしました。社会保障を安定させ、厳しい財政を再建するために、財源の確保は待ったなしです。だからこそ昨年、消費税を引き上げる法律に私たち自由民主党、公明党は賛成いたしました。
 ただし、直近のデータによれば、民間給与はわずかに上昇傾向に転じましたが、景気回復の実感はいまだ全国津々浦々までに波及していません。この中で増税を行えば、消費は落ち込み、日本経済はデフレと景気低迷の深い谷へと逆戻りしてしまうのではないか。結局、財政規律も社会保障の安定も悪い方向へと行きはしまいか。
 最後の最後まで考え抜きました。足元の日本経済はどうか。次元の違う三本の矢の効果で回復の兆しを見せています。2期連続で3%以上のプラス成長、有効求人倍率も0.95まで回復しました。生産も消費も、そしてようやく設備投資も持ち直してきています。15年間にわたるデフレマインドによってもたらされた日本経済の縮みマインドは変化しつつある。であれば、大胆な経済対策を果断に実行し、この景気回復のチャンスをさらに確実なものにすることにより、経済再生と財政健全化は両立し得る。これが熟慮した上での私の結論です。
 250年ほど前、私の郷里、長州藩は巨額の財政赤字に苦しんでいました。財政再建のために検地を行い、4万石余り収入が増えました。しかし、当主、毛利重就は未来への投資に充てることを決断します。干拓して、新田を開拓し、塩、紙、ろうといった新たな産業を育成しました。4万石の未来への投資が長州の人たちの生活を押し上げ、明治維新の原動力となったのです。増えた4万石で一時しのぎをするのではなく、未来を描こうとしたのです。
 今般とりまとめた経済政策パッケージは、目先の経済を押し上げるだけの一過性の対策ではありません。社会保障の充実や安定などのためにお願いする負担を緩和しながら、同時に将来にわたって投資を促進し、賃金を上昇させ、雇用を拡大する。まさに未来への投資です。企業収益の増加が賃金上昇、雇用拡大につながり、消費を押し上げることを通じて、さらなる企業収益につながっていく、経済の好循環をつくるための投資を進めます。
 研究開発を促し、設備投資を後押しして、未来の成長と雇用につなげます。事業再編を促して、企業体質を変え、新たなベンチャーの起業を応援することで、持続的な活力を生み出します。実効税率が国際的に高い水準にある我が国の法人税、我が国の持続的な成長に向けて、国際競争に打ち勝ち、世界から日本に投資を呼び込むためには、法人税について真剣に検討を進めねばなりません。さらに、収益を賃金として従業員に還元する企業には税制で支援します。政労使の連携も深めながら、成長の成果を若者や女性を含めて、雇用拡大、そして賃金上昇につなげていきます。
 加えて、足元の経済成長を賃金上昇につなげることを前提に、復興特別法人税の1年前倒しでの廃止について検討いたします。もちろん、25兆円の復興財源を確保することは大前提です。同時に、所得の低い方々に対して一人1万円の給付を行います。住宅については、住宅ローン減税の大幅拡充、給付措置の創設を行い、消費税率引き上げによる負担を軽減することも決定いたしました。
 消費税の円滑・適正な転嫁も大変重要な課題です。政府一体となって、強力に転嫁対策を実行していきます。世界に冠たる我が国の皆年金・皆保険制度、これを次世代にしっかりと引き渡してまいります。少子化対策、そして女性が輝くための対策は、我が国の未来のため、喫緊の課題です。待機児童の解消をしっかりと実行してまいります。そのための一体改革です。消費税で安定した財源を確保し、社会保障の維持・強化してまいります。
 消費税収は、社会保障にしか使いません。当然、歳出の無駄は不断に削減してまいります。あわせて、国の信任を維持してまいります。海外や市場からの信頼が損なわれれば、日本経済と国民生活に深刻な影響が出ます。そのような事態を招くわけにはいきません。基礎的財政収支の赤字を2015年に半減し、2020年度に黒字化するという目標に向けて、大きな一歩を踏み出します。
 増税をしながら、他方で経済対策を実施することには、批判があるかもしれません。しかし、増税をせずに経済再生だけを優先すれば、将来の社会保障の安定と財政再建に疑問符がつくことになってしまいます。持続的ではありません。他方で、経済対策をせずに増税だけ優先すれば、景気は腰折れしてしまうリスクが極めて高い。これも持続的ではないのです。
 経済の再生と財政健全化、この2つを同時に達成するほかに、私たちには道はありません。本日決定した経済政策パッケージは、そのためのベストシナリオである。私はそう確信しています。4万石の未来への投資は、長州を豊かにし、幕末には吉田松陰先生を始め、明治維新の原動力となった若者たちを育む基盤となりました。「志定まれば,気盛んなり」。消費税の3%引き上げと、そのもとでも経済を力強く成長させる経済対策を同時に、そして果断に実行してまいります。
 我が国が置かれている現状、そして、今回の私の結論に対して、国民の皆様のご理解とご支持をお願い申し上げます。
 
 
安部総理の記者会見は、「首相官邸ホームページ」の「記者会見」をご覧ください。

○経済政策パッケージの内容については、財務省ホームページの「消費税率及び地方消費税率の引き上げとそれに伴う対応について」(閣議決定;平成25年10月1日) をご覧ください。

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